60代に近づくと、自分の健康が気になる方が増えてきます。日々の健康維持には、適切な食生活や運動が欠かせませんが、予防接種を受けることで、将来の病気リスクを減らすことが可能です。特に注目したいのが、帯状疱疹を予防するワクチンです。本記事では、帯状疱疹の特徴や、予防のためのワクチンについて、その費用相場や費用を抑える方法について詳しく解説します。

帯状疱疹とは？—その症状と発症リスク

帯状疱疹は、水痘ウイルスによって引き起こされる病気です。体の片側に帯状に広がる赤い発疹や水ぶくれが現れ、痛みを伴うのが特徴です。この痛みは「焼けつくような」「電流が走るような」と表現されるほど激しく、しばしば長期間続くことがあります。

帯状疱疹は、50代を過ぎたあたりから発症リスクが高くなり、80代では3人に1人が経験するとも言われています。一般的に治療すれば完治が可能ですが、適切な治療を受けないと、頭痛や全身症状を伴うこともあります。また、水ぼうそうにかかった記憶がない人でも、実際にはウイルスに感染していることがあるため、誰でも予防接種を検討する価値があります。

帯状疱疹ワクチンの費用相場と種類

帯状疱疹の予防には、主に2種類のワクチンがあります。

1. シングリックス 不活性ワクチンで、筋肉注射を2回行います。1回あたりの費用は約2万円から3万3000円程度で、効果は約10年以上持続します。
2. 弱毒生水痘ワクチン 生ワクチンで、皮下注射を1回行います。1回の費用は約6000円から1万3000円程度で、持続効果は約5年です。

費用を抑える方法—助成金や保険を活用しよう

帯状疱疹ワクチンは決して安価ではありませんが、以下の方法で費用を抑えることが可能です。

1. 助成金を活用する

自治体では、ワクチン接種に対して助成金を提供している場合があります。例えば、新宿区では、生ワクチンの自己負担額を最大4000円、不活性ワクチンは最大1万円に抑えることができます。助成金の対象は、新宿区に住民登録があり、接種時点で50歳以上の人です。

2. 健康保険組合や職場の補助を利用する

健康保険組合や勤務先の職場で補助が提供されている場合もあります。例えば、東京電力健康保険組合では、ワクチン接種1回あたり最大1万円の補助が受けられます。この補助額は、健康保険組合や職場によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

まとめ—今から予防を始めるために

帯状疱疹ワクチンは、発症リスクを低減させ、重症化を防ぐための重要な予防策です。予算に不安がある場合でも、自治体の助成金や健康保険組合の補助を上手に活用すれば、費用負担を大幅に軽減できます。誰でも予防接種を受けるべきかどうかは、その人の健康状態やリスクに応じて決めるべきですが、予防が可能な病気に対しては、できるだけ早めに対策を講じることが大切です。