ドジャース・大谷翔平投手(30)が、アリゾナ州グレンデールで行っている今キャンプ中、実戦形式の練習「ライブBP」での登板を見送ることが5日(日本時間6日)、分かった。D・ロバーツ監督(52)は、キャンプ中に実戦形式で登板することを示唆していたが、2月25日のブルペン入り後は、打者調整を優先し、ブルペンでの投球練習を8日連続で行っていなかった。また、この日はスライディング練習を行い、新たなスライディングも試した。 【写真】デコピン&由伸の愛犬と遊ぶ真美子夫人 順調だった大谷の二刀流復活への調整ペースにブレーキがかかった。投手復帰への道を昨季からサポートするヘッドアスレチックトレーナーのT・アルバート氏は、キャンプ中の実戦登板について「ノー」ときっぱり否定。実戦形式での登板は、開幕後になることが決定的になった。すでに153キロをマークしているものの、2月25日を最後に8日連続でブルペン入りしておらず「休養を与えている。(打者で)試合に出場しているのが1つの理由。グランド上で何がうまくいって、何がだめかを見ている」と説明。異常が起きたのではなく、まずは打者の調整を優先する形となった。 5月頃とされる二刀流復帰へ向けて、ロバーツ監督は大谷が今キャンプで初めてブルペン入りした2月15日には「東京に出発する前に彼が打者と対戦することは現実的だ」と説明。アリゾナでのキャンプが終わる11日(日本時間12日)までに実戦形式の練習「ライブBP」などでマウンドに上がることを目指していた。実際に2月中は15~25日の11日間で4度のブルペン入りをしていたが打者でのオープン戦出場もあって、本格的な投球練習は行われていなかった。今後は18、19日に東京Dで行われるカブスとの開幕シリーズ後、米国で投手調整のペースを再び上げる計画だ。 打者としての調整も試行錯誤している。昨年のワールドシリーズで二盗を試みた際に左肩を脱臼し、手術を受けた。今季は負傷の原因になった左手をついて滑り込むスライディングを改良。左手を体の前に持ってくる新フォームを試していたが、4日のオープン戦のレッズ戦で右翼への安打で二塁を狙って滑り込んだ際にはスムーズさに欠けてタッチアウトになっていた。 この日もキャッチボールなどを終えると、誰もいないグラウンドに登場。一塁からスタートを切り、左手を腰の後ろに回して二塁に滑り込む新たなスライディングを3度試した。アルバート・トレーナーによると、大谷の発案だったといい「左手を後ろにするのも試して、違いを感じたいと言っていた。オプションのひとつ。どれが最も心地よくできるか探っている」。故障を防いで、効率よく滑り込める“最適解”を模索している。 打者としてはオープン戦出場全3試合で安打を放つなど、1本塁打、打率3割7分5厘で調子は上々だ。だが、昨季59盗塁の走塁、2度の右肘手術を経て投手人生をかける投手調整は慎重にならざるを得ない。「けがを恐れてパフォーマンスを落とすということはないと思う」と話していた大谷だが、ワールドシリーズまでの長丁場を昨季経験したからこそ、今は焦る気持ちをぐっと抑えている。 ◆今キャンプの大谷の投手としての経過(現地時間) ▼2月12日 キャンプ初日はフィールディング練習を行い、その後のキャッチボールでスイーパーを投げた。 ▼15日 昨年9月以来のブルペン入りで14球。ツーシームも交えて、最速94マイル(約151キロ)をマークした。 ▼18日 侍ジャパンの井端監督も見守る中で21球。直球とツーシームを投じた。 ▼22日 カットボールを解禁。「ヨイショッ!」と声を出すほどで、最速95マイル(約153キロ)もマークした。 ▼24日 キャッチボールでブルペンでまだ投げていないスプリットを入念に確認。 ▼25日 今キャンプ最多の30球。投球練習後には佐々木のライブBPを視察した。
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