ローマ教皇庁(バチカン)が教皇フランシスコの意を受け、静岡地裁の再審(やり直しの裁判)で無罪となった袴田巌さん(88)に祝福の手紙を送っていたことが6日、関係者への取材で分かった。袴田さんは獄中でカトリックの洗礼を受けた。手紙には「(教皇は)あなたが自由を満喫し、親しい人々との交わりを味わうことを願っています」とつづられている。教会関係者によると、こうした対応は珍しいという。 【袴田巌さん再審無罪】事件の歴史・裁判の争点をおさらい 教皇庁の大司教名による手紙は1月9日付。「教皇フランシスコは無罪判決の知らせを聞いて喜び、教皇の名において手紙を書くよう指示をなさいました」との書き出しで、心からの祝福を送るとしている。教皇に次ぐ高位聖職者の菊地功枢機卿(東京大司教)が2月下旬、浜松市内の袴田さん宅を訪問。教皇の紋章が入った宗教具「ロザリオ」とともに直接、届けた。 袴田さんの姉ひで子さん(92)は「気にかけていただいた上に、わざわざお持ちいただき、ありがたい」と受け止める。袴田さんには死刑囚として長く拘置された影響が残るが、ひで子さんは「うすうす分かっていると思う」と話した。 東京大司教区によると、教皇は以前から袴田さんを心に掛けてきた。菊地氏は教皇の真意について、日本を含め世界中の死刑廃止と冤罪(えんざい)の撲滅を願っていると説明。その上で「長年にわたる袴田さんの忍耐に敬意を表する」と自身の思いを明かし、過ちが二度と繰り返されないよう公正な捜査を願った。 教皇は現在、肺炎などのため入院中で、最近も急性の呼吸不全を起こしたことが伝えられている。 <19年ドームの教皇ミサ参加> 袴田巌さんは死刑判決が確定した後の1984年のクリスマスイブ、収監先の東京拘置所で洗礼を受け、カトリック信者となった。2014年に釈放された袴田さんは、ローマ教皇フランシスコが19年11月に来日した際、東京ドームで実施された大規模ミサに招かれて参加。教皇と接触する機会があるかどうか注目されたが、実現しなかった。24年10月に再審無罪判決が確定するまで、カトリック関係者も長年、袴田さんの救援支援を続けていた。
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