(ブルームバーグ): 化粧品ブランド「クリニーク」や「MAC」を傘下に持つ米エスティローダーは4日、企業再編の一環として5800-7000人の人員削減を行うと発表した。今年1月に就任したステファン・ド・ラ・ファヴリー最高経営責任者(CEO)は、経営立て直しを進めている。
エスティーローダーは、4日に発表した昨年10-12月期(第2四半期)決算の中で、「世界の地政学的な不確実性の拡大」を理由に、今年6月末までの通期決算の見通しについては発表を控えた。アジア免税事業の不振継続や、中国・韓国の消費マインドの低迷も挙げ、「当面は不安定な状況が続き、見通しが立てにくい」と説明した。
同社は1-3月期(第3四半期)の純売上高を、前年同期比10-12%減と予測している。ブルームバーグがまとめたアナリストの予測平均では、6.8%の減少が見込まれていた。同四半期の調整後1株当たり利益は減少する見通しで、これも市場予想を下回った。
エスティーローダーは米国市場でシェアを失い、競合他社のロレアルや、ソーシャルメディアのトレンドに素早く対応する新興の小規模ブランドに後れを取っている。中国での売上高も減少している。
エスティーローダー株は、4日の時間外取引で一時7.7%安と急落。同社の株価は過去12カ月で45%下落している。
低迷を打開するため、ファヴリー氏は4日、高級化粧品市場でのシェア拡大に重点を置き、新製品のより早い提供や、効果的なマーケティングに注力すると述べた。また、販売量の減少に対処するため、既存の事業再建計画を拡大するとした。
同社は、今回の人員削減は事業の再編と適正化を目的とし、一部業務を外部委託したり、一部のサプライヤーとの関係を解消したりすることで、業務の迅速化を進めるとしている。契約解除などにより12億ー16億ドル(約1860億ー2480億円)の再編費用が発生すると見込んでいる。
原題:Estée Lauder to Cut Up to 7,000 Jobs in Corporate Overhaul (2)(抜粋)
(c)2025 Bloomberg L.P.
Advertisement
Advertisement



Advertisement
Advertisement






Advertisement
Advertisement











Advertisement




















Advertisement