【球界ここだけの話】今季頭角を現したDeNAのリリーバー2人が、異口同音に感謝を示した。坂本裕哉投手(27)が「かけがえのない師匠」と言えば、「一番お世話になった」と徳山壮磨投手(25)。その相手はオフの自主トレーニングから背中を追いかけてきた森原康平投手(32)だった。 【写真】戸柱恭孝と抱き合うDeNA・森原康平 5年目の坂本は自己最多の48試合に登板し、防御率2・20と殻を破った。貴重な左腕としてブルペンを支え、日本一に貢献。飛躍の背景には森原の存在があり、準備力と継続力を手本としてきた。 登板前のキャッチボールやストレッチはもちろん、試合後にもチューブを用いて体をケアし、休養日の前日にはウエートトレーニングを欠かさずに強化。先輩を見習った調整法を確立し「マウンドでは腹をくくって投げるだけ」と自信を持って腕を振った。 昨季までは精神面のもろさがあり、打者と対戦する前に自身の心が揺れ動いていた。今季は一転。「マウンドから見える景色が去年までとは変わって、試合の映像を見返しても去年までの自分の表情とは違う」と成長を実感してきた。 150キロに迫る直球には打者を押し込む力があり、チェンジアップの精度も向上。「右からも左からも空振りが取れるボールになった」と実力を伸ばし、内面の成長とかみ合った。 3年目の徳山は1軍デビューを果たし、7月中旬に腰の故障で離脱するまで救援で29試合に登板。9月に手術を受けて戦列復帰はならなかったものの、抜群の球威を生かした投球で存在感を放った。 森原の教えで胸に刻むのは逆算の考え。「50試合に投げたいという目標があれば、1試合で浮き沈みするのではなく、最後にこうなっておきたいという逆算でやった方がいいといわれた」。守護神として勝敗を背負い、チーム最多の58試合に登板した先輩の言葉は「腑に落ちた」という。 坂本、徳山とともに〝森原組〟に名を連ねた7年目の中川虎も、飛躍の足掛かりを築いた。坂本は「森原さんがいてくれて、ここまで成長できた。いつかは追い抜いてやるという気持ちは常に持っている。切磋琢磨してやっていきたい」とさらなる飛躍を期した。(鈴木智紘)
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