Sydney Photographer: Cole Bennetts/Bloomberg

（ブルームバーグ）： オーストラリア健全性規制庁（ＡＰＲＡ）は９日、偶発転換社債（通称ＣｏＣｏ債）を含む永久劣後債（その他Ｔｉｅｒ１債＝ＡＴ１債）について、銀行の資本調達手段としての利用を段階的に停止する方針を確認した。

昨年のクレディ・スイス・グループ救済に伴い同行のＡＴ１債が無価値になって以降、自己資本組み入れの段階的停止に動く最初の国となる。

ＡＰＲＡの発表によれば、ストレス時に損失をより効果的に吸収する低コストで信頼性の高い資本形態への入れ替えを銀行に義務付ける。2025年末より前に健全性基準の変更を最終決定し、新たな枠組みを27年１月１日から施行する予定。

豪州の４大銀行は、リスク加重資産の少なくとも1.5％相当のＡＴ１債をそれぞれ保有している。ＡＰＲＡの新たなガイドラインによると、国際的に活動する大手行の場合、ＡＴ１債が占める1.5％分を「Ｔｉｅｒ２」1.25％と、「普通株式等Ｔｉｅｒ１」0.25％に置き換えることが可能だ。比較的小規模な金融機関はＴｉｅｒ２に全て入れ替えることができる。

原題：Australia Moves Ahead to Scrap AT1 Bonds After Credit Suisse Hit（抜粋）

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